太布
木頭村に伝わる古代布「太布織り」

                

太布(たふ)は、楮(こうぞ)またはカジの木を原料とする古代から伝承されてきた古代布です。木綿や麻、生糸などが伝来する遥か昔のこと、特に剣山周辺の村では江戸時代までの一千年あまり、多くの太布が生産されていたということです。かつては全国各地でも製造されていましたが、今その技法が伝承されているのは木頭(那賀町)のみ。県の無形民俗文化財に指定されている伝統の技でもあります。
酷寒の季節にこれらを切り取ることから作業は始まり、その後、蒸す・樹皮を剥く・哂す・たたく・裂くなど、幾多の工程を経て糸をつむぎ、独特の神代機で織り上げます。
太布織は独特の技法や素朴さ、その風合いなどで有名で、古くから衣類や日用品(畳表のへり、布団,袋など)に使われると同時に重要な換金産物でした。しかし、綿製品などの台頭と同時に昭和に入ると生産されなくなり、また太布織はすべて手作業で大量生産できないため、生産量は限られています。
現在、「阿波太布製造技術保存伝承会」(代表・中川清さん)が毎週火曜日に活動を行なっており、見学も出来ますよ。特に寒の一番寒い時期に行われるカジの刈り取りから、束ねて大釜とコシキで蒸しあげる作業、つめた〜い川に入って晒す作業は、ダイナミックで何人もが寄っておこなう共同作業なので、見ごたえがありますよ〜♪

2009年1月12日 カジの刈り取り、
     1月13日 蒸す作業*
    1月14日 蒸したカジを川でさらす作業*
 *蒸す作業以降は雨の場合延期になります。
 
■太布庵(生きがい工房)
開館日:毎週火曜日(事前に連絡があれば第2土曜日)午前8時30分〜
※太布織りの実演を行っております。見学は自由ですのでお気軽にお越しください。
 お問い合わせ先
那賀町教育委員会木頭分室
〒771−6495 徳島県那賀郡那賀町木頭出原字マエダ34番地
TEL:(0884)68−2311 
FAX:(0884)68−2125
生きがい工房「太布庵」
〒771−6403 徳島県那賀郡那賀町木頭和無田字イワツシ1
TEL:(0884)68−2386  
(または中川清さん宅0884-68-2264)