奥木頭ぶらり散歩  その8

     美那川キャンプ村日記 20年      野口 穂

*野口さんは、お仕事を定年後、2年前木頭にUターンされて来ました。現在は炭焼きや地元木頭のPR活動など、仕事のキャリアを活かして、お忙しい毎日を送っておられます!

毎年7月1日は、日本一の美味と言われる那賀川の鮎漁の解
禁日でキャンプ村にも、前日の6月30日から数組の宿泊客があ
る。那賀川の上流部は北川(本流)と南川(美那川)に別れ、鮎
の特色も異なる。北川は川沿いに民家があり「鵜」の被害が少な
く、また、水温が低い等の理由から鮎は小さいが数は多い、反対
に南川の鮎の大きさには遠方からの釣り人を驚く、解禁日に23
~24センチのものを含めて平均21~22センチです。しかし
南川の鮎は「冷水病」になりやすく、ここ2年間は7月20日以
降に発生、昨年は多数の死骸が流れるのを目撃したが今年はまだ
少ない。
ここにいると多彩な釣り人に出会う。キャンプ村に宿泊して
釣る人の中に「Yさん」がおられる。「Yさん」は毎年4日以上
宿泊し釣りを楽しまれ、今年も1週間宿泊し、さらに8月にも予
約されている。多い日には1日に50匹前後釣られ、自分なりの
鮎哲学の保持する名人クラスの人である。友釣りは流れの速い処
がポイントと言われるが、地元の人で足の不自由な老人は他の人
が釣らない、流れの緩やかな淵の砂場で数匹釣りあげた。他人と
異なる釣りも見過ごせない。
鮎釣りの人も忘れ物をする人があり「おとり鮎」を忘れて、
キャンプ村に来て、「ここにおとり鮎はいないか」聞く人も迷人
もいた。一番困るのが、日帰りの釣り人でキャンプ場内の道路上
に駐車し、宿泊者の車両移動ができなくなり、喧嘩になりかけた
こともある。また、飲み物・食い物を川に放置したまま帰る人、
これには、漁業組合の監視員も困っている。川は綺麗に使ってほ
しいものです。