〜川から見える風景〜

        鮎の解禁日           木頭北川 T.Y

七月一日は待ちに待った鮎の解禁日
三十日は場所取りのテント張り、昼過ぎに近くの婆さんがわ
しはもう場所とりすんだぞ、早よ行かんと良い所ないぞとの
声に後押しされテント担いで川原へ
どこもかもテントだらけ、やっと場所取りをして一安心 
夜の九時頃から川へ行きあまり寝ずに夜明けを待つ 
明け方四時半まだ鼻管が通らない
一寸暗い五時十分前やっと鼻管を通して鮎の居る様な所へと
おとり鮎を送り込み少し待つと目印がツ ツ ツと走る
一匹めが、かかる  少し泳がして引き抜きで取り込む隣の
人からええ形じゃのうの声がかかる
先先日の雨で水かさが多いが、あちこちでさおが曲がりだす
しばらくすると底にかかった誰かはずしてくれと向こうの方
からどこかの婆さん声がする
声のした方を見ていると手招きをしているので行くことに
箱目がねを手に水の中へ、底石にかかったおとり鮎をはずす
これで半身ずぶぬれに、これも鮎掛けの内
解禁日ならではの風物詩?
昼のキンコンカンがなったので竿収めで帰宅
本日の成果28匹  昼飯すまして昼寝することに