奥木頭ぶらり散歩   その2

                       野口 穂

*野口さんは、お仕事を定年後、2年前木頭にUターンされて来ました。現在は炭焼きや地元木頭のPR活動など、仕事のキャリアを活かして、お忙しい毎日を送っておられます!

 奥木頭の5月中旬以降には、深緑の葉っぱの中に三センチ程度の真っ白い花の

塊があっちこっちで見受けられる、これがゆずの花である。花は大半が実を付け

るため花びらの多少がその年の生産量を左右する。今年は花びらが少なく昨年の

四割程度の生産であろうと心配する農家が多かったが、人のこぶしぐらいゆず玉

は十月下旬頃から黄く色づき始め徐々にその数を増した様に思われ、何とか例年

近くの出荷量であった。それでも昨年の6〜7割である(昨年が良すぎた)。

 私は、奥木頭(北川、折宇)でどれぐらいのゆずの生産量があるのか疑問にな

り、少ない経験を頼りに、コンテナ100パイ(1.8トン)を目算基準にして

ゆず畑に当てはめてみると4000〜6000ハイがこの地域の生産量と推測

れた。

 品質日本一と言われ、これだけの生産を誇る北川、折宇のゆずも、就業者の高

齢化と計画的植樹(実生なら百年もつが、接ぎ木なら数十年の樹の寿命)など重

要な課題を抱えている。対策としては団塊世代のU、Jターンとそれらを統括す

るゆず生産者組合が最良であろう。世界に誇れる「木頭ゆず」の保存のため木頭

出身者の団塊世代の方は地元で再出発を考えてみて下さい。お願いします。