里業ランドきとうむら  

                      ひの ゆうさく

 昨年の3月に設立したNPO法人「里業ランドきとうむら」。初めての柚子の

取りまとめもこととおりなく終わり、新年を迎えることができました。このNP

O法人は、地域の活性化のために設立したもので、「里業」とは農業だけでなく

林業、漁業(川の漁業)など、山里にあるすべての業を対象に、環境を保全しな

がら循環型の山村社会を築こうという理念の元に運営しています。

 そんなNPO法人の今年の活動スケジュールは、新年早々山積みです。まずは、

きとうむらの直営店「よいしょきとうむら」の増築工事です。地域の農産物を加

工して、こんにゃくや漬物などを作る加工場を、お店に作ろうというもので、こ

れにより梅干やらっきょうだけでなく、地元農産物や加工品のメニューが増える

予定です。同時に、このお店でしか食べることのできない名物の開発も目指して

いますので、乞うご期待です。

続いて、柚子の保管倉庫の修繕工事。今年から、柚子の果汁だけでなく、柚子果

実そのものを本格的に販売できるよう、古い倉庫を再生する工事です。この倉庫

は、海抜約700メートルの山の頂上近くにあり、温度や湿度が柚子の保管に最

適なのですが、野ねずみが壁に穴を開けて柚子をかじるということから、すでに

使われていないままの倉庫でした。ねずみ年の野ねずみ君には申し訳ないのです

が、頑丈に壁面をガードして、柚子倉庫として活かします。

次に、管理柚子農地の有機農産物認証へのトライです。すでに3年に以上に渡り、

無農薬で有機質肥料だけを使って栽培管理した農地を対象に、有機認証を受ける

ことができるかどうか検討しようと思っています。そして、ゆくゆくは契約栽培

農家さんの農地もこれに準じて、木頭地域全体が有機の里になれば良いなぁとも

思っています。

その他、柚子の花の花見大会を開催し、都市の人々との交流を深めたり、川の保

全活動の取り組みとして、石けんの勉強会を開いたり、里山・森林の保護活動を

行ったりなど、やることが一杯・・・。今年のきとうむら通信には、そんな里業

ランドの活動を随時ご報告する予定なので、興味のある方は、ぜひこの地に来て

いただき、活動にご参加ください。里業ランドの理事および、きとうむらのスタ

ッフ一同、お待ちしています。             賀正